投稿日 2020-10-25 更新日 2021-09-17
橋本治さんに手トリ足トリしてもらう
先々週。
『男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』を読み始めたら、中身がすご過ぎて、逆に凹んでしまいました。
分かりやす過ぎる解説。理屈。オリジナリティ溢れるコツコツな作品。注がれている情熱。「テキトー」と言いながら、本質から1mmだってズレていない、いや、むしろ迫っているポイント。
当たり前だけど、橋本治さんにはかなわないのだ~。
「指でかける作り目」をこんな風に根気強く絵を描いて説明をつけて解説できる人、いや、してくれる人は、世界中で歴史的にも、橋本治さんただ一人なのではないかって思った。
終始そんな感じで、そっかそっかそっか、そういう風に教えるのか~、とか。そっかー、そこを見極めて編むのか~、とか。
この本は、編み物の技術書のようでありながら、行間は哲学書でもあって「どう編むか、どう生きるか」という、モノの見方が埋め込まれている。
こういう凹む出会いは大事大事。謙虚に謙虚に「”なにを” ”どう” 編むのか」。謙虚に謙虚に元気にテキトーにコツコツと、編む。生きる。
初めて編む前に、毛糸と棒針を買う前に、出会えたら最高な技術本でもあるし、いやいや、編んで来たからこそ沁みる、ガツンな知恵本。理屈や考え方において、抜き出しておきたい文章のオンパレードです。
技術って重要なんですと励まされ、デザインとは内部と外部の折り合いですと教えてもらい、真似をすることの極意と恥ずかしさのわけを的確に教わり...、女性は編みものに対し教条的になりやすいという視点とか...。
『男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』、どんな本か? 編み物だけじゃなくて、生きる知恵を手トリ足トリしてもらってる感。「くどさ」を「修業」と喜び、「テキトー」と「突き詰め」が好きなタイプの人は抱きしめてしまう本!生きるをどうデザインするか、というところまで描いてくださっているかのような【究極の編み物本】です。
本の最後にね、
手編みの和柄セーターを着てクシャっと笑って、
「まだ元気ですか?また会えたらいいですねェ じゃねッ!」
って書いてあるの。
この文章、ほんとうに会えそうで沁みます。
橋本治さん、お会いしたかったなぁ。
うん。
でも。
そう。
編もう!
(´・ω・`)ショボン 凹みの先に☆彡
(追記)記事を探してくださってありがとうございます。後編も載せます。たりるんにも大切な記事です。橋本治さん。
初版↓と新装初版↑で表紙が違います.
★男子もなく女子もなく、ベテランもなく初心者もなく、好きを突き詰めていきましょう.1日1日を愛おしく. らびゅ~♡
編み方などの内容は個人でご自由にお楽しみくださいね.
+..。*゚+
「ヴォーグ学園1年生の頃のたりるん」に「編むことや生きることで少しだけ経験を積んだたりるん」が、そういう話を「手渡ししたい♡」と願って置いているブログです